20.甲状腺ホルモン

Q.
成長ホルモンの注射以外に飲み薬を飲んだりする必要はありませんか?

A.
成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療は、基本的には成長ホルモンの注射だけです。しかし成長ホルモンが不足しているお子さんには、甲状腺ホルモンの不足も見られることがよくあります。
成長ホルモンは頭の中の脳下垂体から分泌され、甲状腺ホルモンは喉のあたりにある甲状腺から分泌されます。この2つの臓器は離れていますが、実は甲状腺ホルモンは脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンのコントロールを受けているのです。
成長ホルモンの少ないお子さんの場合、この甲状腺を刺激する甲状腺刺激ホルモンも少ない場合がしばしばあります。つまり甲状腺ホルモンを出す力が少し弱いのです。このような場合、同時に甲状腺ホルモンのお薬を飲む必要が出てきます。
甲状腺ホルモンの内服は、不足分をごく少量補うだけですから副作用の心配はありません。甲状腺ホルモンも骨の発育に欠かせない大切なホルモンなのです。

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