方法【1】
寝る子は育つ

「寝る子は育つ」は正しいことわざ。

睡眠は、身長の伸びに影響します。

睡眠は「成長ホルモン」の分泌を高め、骨を休める役割も果たす


1、寝ている間に身長が伸びるともいえるほど、睡眠は大切です。

「寝る子は育つ」ということわざがあります。これは科学的にも正しい事実です。

 子どもの成長にとって、非常に大切な「成長ホルモン」は、昼間起きているときより、夜寝ているときの方が多く分泌されます。睡眠初期の深い眠りの時期に分泌が多く、血液中の成長ホルモン濃度はピークに達します。

 もし、途中で睡眠を妨げられたり、睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌が悪くなり、身長の伸びも悪くなる可能性があるのです。

 さらに睡眠は、「骨休め」としても大切です。昼間は、上半身の体重がズッシリと下半身の骨にかかっています。横になって寝ることで、縦方向の重力から解放され、骨を休めることになるのです。成長ホルモンの分泌も、立っているときより横になっているときの方が多くなります。「身長は寝ている間に伸びる」といっても、言い過ぎではありません。

2、世界一睡眠不足な日本の子ども

では、日本の子どもたちは、どのくらい寝ているのでしょうか。小学校高学年の睡眠時間の調査結果では、8時間未満が31%もいました。10時間以上寝ている子は、わずか4%です。これに対し、世界の子どもは9時間以上が半数を超えています。とくにフランス、イギリスでは半数以上が10時間以上寝ています。日本の子どもたちは、世界一睡眠不足なのです。
 


 その原因として、日本は夜型の遊びが多いこともあげられます。TVやゲームをやめられず、勉強の時間も遅くなり、結果的に寝る時間が減ってしまっています。また、寝ることを軽視してしまうような日本の生活文化も、その背景にはあるのかもしれません。

3、熟睡できる環境も大切

 もうひとつ注意したいのは、寝る前の子どもへの接し方です。怒られて興奮したり、光の刺激などがあると、熟睡できないものです。寝るときは部屋を暗くして、ゆったりと寝られるように工夫することも大切です。また、寝つきが悪い子や、睡眠が浅い子は、運動量を見直してみましょう。昼間の適度な運動は、眠りを誘い、成長ホルモンの分泌量も増やしてくれます。

 これを機に、ベッドや布団、パジャマに気配りする、生活リズムを見直すなど、少し「寝る環境」や「睡眠時間」について考えてみてはいかがでしょうか。子どもの成長を促すには、快適な睡眠が、もっとも大切なのですから。




home      back